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令和の最終殺戮兵器
有賀 哲也
女泣かせのサイコジャッカル
小宮 一浩

INTRODUCTION

親子の盃は交わされたはずだった
巧妙に仕組まれたトラップの数々

動く小宮 動かざる有賀 暗躍する謎の女
時代の天秤は傾くのか

小宮が動いた 全てを手にするために

ここに始まる令和の乱
誰か、止めてみろ

有賀哲也 有賀哲也
某巨大組織最高幹部 某巨大組織最高幹部
有賀哲也
出世の為ならどんな事でもやってきた。
恨みを抱く人間は多い。
小宮 一浩 小宮 一浩
元・某巨大組織若頭 元・某巨大組織若頭
小宮 一浩
有賀の元・付き人。穏便に独立し、有賀との関係は良好に見えたが・・・?
LUNA LUNA
謎の女 謎の女
LUNA
有賀の組織に出入りしている。どんな仕事も断らないが報酬は計り知れない。

ここは有賀の事務所、小宮からの突然の連絡。
2人は2年ぶりに再会を果たした。
有賀は怪しい動きをキャッチし、念入りに準備をしていた。

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小宮:
お久しぶりじゃないですか、有賀さん。
相変わらずまだ恥ずかしいやり口でやってるんですか。
有賀:
おう、どうした。いっちょ前に飛び出したかと思えば。
金に困って小遣いでももらいに来たか。
それにしちゃ口の利き方がなってねぇな。
小宮:
何言ってるんですか、知ってるんですよ俺。
犬のうんこ苦手らしいじゃないですか。
これ他の奴らが知ったらどう思いますかね

小宮が挑発的な言葉を並べる

有賀:
おいおいやめとけよ、どういう状況か分かってんのかお前。
お前も高い所苦手だったよなぁ?
小宮:
高い所なんて行かなきゃいいんだよ。
だがどうだ、うんこはそうはいかねえ。
有賀:
お前何が言いてぇんだよ、さっきからこの野郎。
お前の事うんこにして轢いてやろうかこの野郎!
道端の電信柱に転がしてやろうかてめぇは!

激昂した有賀は、身を乗り出し小宮に詰め寄る

対談画像3
小宮:
くだらねえ、俺は木の棒の先にうんこ付けて走れますよ。
あんたはそんなこと出来ねえだろ!
有賀:
ふざけるな!俺はうんこ踏んだ靴は今まで全部捨ててんだよ!
人生で2回しか踏んでねえんだ!てめぇらとはモノが違うんだよ!
バンジージャンプツアー組んでやろうか!
小宮:
ごちゃごちゃうるせぇんだよ!今日でお前は終わりだよ!
こっちはとっておきがあるんだよ、、、
対談画像4

小宮がウンコ棒を取り出し、圧倒的に優位に立った。
しかし・・・その時・・・!!

スッ…
コソ…

妖艶な香水の香りと共に、
ひとりの怪しげな女が入って来た。
彼女の名前はコードネームLUNA。凄腕の殺し屋だ。

小宮:
LUNA!?なんでお前がここに?
LUNA:
さあ、どうしてかしらね。

LUNAは有賀の耳元で何か囁く。ニタニタ笑う有賀。

小宮:
おー--いおいおい!!小宮よ!時代は情報戦だなぁ!
お前、、、、、、粉薬ひとりで飲めねぇらしいじゃねぇか!!
お前どの面下げて帰るんだよ今日!
有賀:
帰るつもりなんて鼻っからねーんんだよ!!ここでお前を————
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ばっっっ

小宮が胸元からデザートイーグルを取り出す。
殺傷能力とは裏腹に、銀色に輝く銃身は美しく光り輝いた。

その刹那。

有賀は一瞬の動きで身をひるがえす。
代々伝わる日本刀に手をかけ、その鞘を払うと刀身は怪しく光り輝いた。

時が止まり、沈黙が流れる。

拳銃VS刀 有賀にとっては絶対絶命の状況が訪れたかのように見えた。

だが、有賀は落ち着いていた。
弾丸が自身に届くより先に小宮を絶命させるのに十分な距離だからだ。

小宮もそれは十分に分かっていた。
背中を冷たい汗が伝っていく。
少しの動きも許されない。

緊迫した沈黙が続く。

思えば2人の会話はいつも有賀から話し始めた。
今日は違う、俺が変えてやるんだ。
小宮の想いが彼を動かす。

恐らく初めてだろう。先に話すのは。
小宮はゆっくりと口を開いた、その引き金に指をかけながら。

小宮:
あんたがその気なら仕方ねえ
有賀:
やれるもんならやってみるがいい

小宮には勝算があった。ここまでは想定通り。

LUNAを呼んだのは小宮だった。
2人は昔、恋人同士だったのだ。

この状況まで引き出せばあとはLUNAがやってくれる。

有賀を殺ったあとは、2人で逃避行だ。

LUNAが、ポケットに忍ばせた重く冷たいものを有賀の後方で静かに構えた

いいぞLUNA、その引き金を引け。
小宮は勝利を確信した。

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スッ
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じゃあね
バンッ

次の瞬間、沈黙を引き裂くような轟音が響き渡る。
LUNAの相棒 XDMが唸りを上げたのだ。
激しい銃声と共にスミス&ウェッソンの弾丸が押し出された。

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ドサッ
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小宮:
LUNA・・・なんでだ・・話と・・・違う・・・だろ。

その弾丸が貫いたのは小宮だった 苦しそうなうめき声を上げた後、その体から力が抜けていくのが分かった。

LUNA:
元カレだろうと、私は金がデカい方につくの。
沢山の女を泣かせたツケが回ってきたわね。

LUNAは静かに拳銃をおろし、小宮のもとへ行き冷静に状況を確認する。

LUNA:
はい、おしまい。ジャッカルくんは地獄へ落ちましたとさ。
有賀:
いい仕事だった。
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気を良くした有賀は約束よりも1束多くLUNAに手渡す。

有賀:
俺は今日気分がいい。
少し多いが持っていけ。
LUNA:
あら、珍しいね。
いつも説教ばかりのくせに。
有賀:
大人をあまりからかうんじゃない。それより例の話はどうなった?
LUNA:
あぁ、やってる。あと数千ってとこかな。
有賀:
お前は組織に属さない。何をしてるか分からない信用ならない奴だ。
金さえ動けば俺にも銃口を向けるんだろうな。
LUNA:
どうかな?あなたは悪い人じゃなさそうだから。
有賀:
この世界に情など存在しない。自分の命は自分で守るんだ。

LUNAが消えたのは、それから数日後だった。
場末のゲームセンターで、彼女の相棒 XDMが発見される。
現場には50口径から放たれた薬きょうと、僅かに残る火薬の匂い。
まるでデザートイーグルの咆哮がまだ残っているようだった。

小宮は奇跡的に一命を取り留め、
株式会社RIGという会社にて社会復帰をしたそうだ。
あの至近距離で撃たれた小宮はなぜ助かったのか。
殺し屋LUNAの放った弾丸は僅かに急所をそれていた。
これは偶然か、それとも・・・。